村田早耶香さんの「消滅世界」を読んでみて

レビュー
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今回は小説のお話です。

少し前に書きましたが村田早耶香さんの殺人出産に続き「消滅世界」読みました。

この作品もなかなかの世界観でした。

 

少し前に書きました↓

村田早耶香さんの「殺人出産」を読んでみて

 

あらすじ

殺人出産よりも少し前のお話です。

少しと言っても殺人出産の世界が確立されるまでの期間なの数十年前だと思います。

「家族」と「性」の考え方が今とはまったく違う世界のお話です。

結婚相手と恋人は別の存在で、自分・奥さん・彼女の3人で楽しく食事をするなんてことが当たり前にあります。

「今夜はデートだから夕食はいらないから」なんて会話を夫婦でする場面もあります。

なんだかとても不思議な世界ですね。

 

感想

今回も普通と違和感の中でも葛藤、そして主人公が幼いころに母にかけられた呪いの言葉。

自分は普通ではないと自覚しながら普通に憧れる。

人並みに恋をするものの他人には理解出来ない自分の恋。

異なる世界で過ごすことで考えも心も、過去の自分さえも変わってしまう人たち。

そんなことを今とは違う世界を舞台に描かれた作品です。

 

主人公の心の変わり方や後ろめたさがとても人間らしく感情移入がしやすかったです。

 

まとめ

主人公とその周りの変わっていく様がとても興味深く面白かったです。

自分も同じ状況になったら同じなんだろうな、と。

おかしいと思っていた世界で過ごしていくと違和感を忘れ、それが当たり前になってしまうのかなと。

今でもそういうことはありますし、きっとそうやって生きてきたのだと思います。

抗うより慣れてしまったほうが楽ですからね。

きっとそんなふうにして自分の世界は消滅しては新しい世界を作っているのかもしれませんね。

 

読み終わったあとに何とも言えない読了感があるのでよろしければ読んでみてください。

 

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