バンド活動をする上で収支の家計簿をつけると「バンドのお金の問題が改善する説」なるものを読みました。
バンドをしている頃は実際家計簿をつけていました。
そんな自分の経験談と思ったことを書いていきます。
2年ぐらい家計簿をつけてました
実際やっていたのは家計簿という名の収支報告書みたいなものでした。
この収支のスパンとしてはライブからライブの間に使った収支です。
例えば8/1と8/16にライブをしたならば8/2から8/16までの収支をまとめます。
8/16のライブに向けたリハやその他のレコーディング費用や物販物の経費などをまとめました。
個人の交通費や弦などの消耗品代は含みません。
そしてバンドとしてどれだけお金を使ってどれだけ回収出来たかを書きました。
ジャンルにもよりますがバンドってライブのノルマやリハ代以外にもスタッフさん(ヘアメイク等)のギャラや、場合によってはサポートを頼んだ時はそのサポート代も発生します。
実はバンドってライブのノルマやリハ代よりもその他の支出のほうが金銭的には大きかったりします。
もちろんジャンルやバンド編成の人数にもよりますが。
お金がないんです
そんな支出もありますがそれ以上にちゃんと記録しておきたいのはメンバー間でのお金の貸し借りです。
ライブやリハをしたはいいけど手持ちがないメンバーもいました。
そんな時は他のメンバーが一時的に肩代わりするわけです。
時には万単位で。
これを残しておかないと後々困りますよね。
バンドマンあるあるかもしれませんが「給料日前だから立て替えといて!」というのはあると思います。
そんな立て替えを記録として残せるのは貸した側はとても助かります。
バンド専用のクレジットカード作るメリットはこんなとこにもありますね。
家計簿をつけてみたんですが
バンドの収入ってライブの動員より物販の売り上げが主です。
ライブハウスにノルマを払っている場合は動員だけで黒字にするのはなかなか至難の業かと。
そんなグッズ等の在庫管理と売上をちゃんと把握しようというのがメインの使い方でした。
売上が正確かというのを意識すると物販への意識が変わってきます。
このグッズ販売開始時期しか売れてない→じゃあCDとセット販売にしよう みたいに、売り方を変えたりしたことはあります。
そのへんは良かったんですがぶっちゃけバンドの活動費ってしれてるんですよね。
だいたいはライブ代とリハ代です。
CDを作ったりするとお金もかかりますがDTMをやってるとほとんど宅録で済むんですよね。
(衣装代なんかは各々の自腹だった)
なので改善できる余地ってそこまで多くないのかなと。
むしろライブをする本数が減ったり赤字にしかならない活動にがっかりしてモチベーションが下がることがありました。
そんなバンドの現実を見て腰が重くなり何をするにも二の足を踏んだりすることもありました。
そして何もしていないことでバンドのモチベーションが下がっていきます。
悪循環なのであまり考えすぎずに行動することは大切だと思います。
もちろんその赤字を黒字にするためにはどうすればいいかを考えるいい機会にはなっていましたけどね。
まぁ、数字という現実を見てなんとなくしか考えてなかった活動内容を見直せる機会は作ってくれるのかもです。
むしろ大半が自腹
家計簿を付けてお金の動きを可視化するのはとても素晴らしい。
でも正直なところ一番お金の動きでモチベーションが左右されるのは個人持ち、つまり自腹の部分。
スタジオ代は全員が同じ金額負担するのは当たり前ですが、スタジオまでの交通費は個人負担で、歩いていければ0円ですがそうもいきません。
さらに機材を持ち込むバンドなら誰かの車で運ぶことになりますが、ガソリン代や駐車場代をバンド負担にするかも問題になります。
最近はDTMで作曲や録音、CD制作を行いますがパソコンやDAW(作曲録音ソフト)は誰持ちなのか等々…。
最終的にはボーカルとギターでは毎月機材に掛けるお金が根本的に違ったりします。(ボーカルは体調管理などでお金がかかってるかもですが)
実はこういった個人の負担の方がバンド全体のモチベーションを左右しているように感じます。
この個人負担までバンド経費とするならホント大変です。
楽器はもちろん、衣装、メンテナンス…などなど。
ピック一つ買うにもバンドの了承が必要となり、正直なところ面倒なので個人負担でいいやとなるでしょう。
逆にパソコンなど大きな買い物になると誰が所有するか、本当に必要かなのかなど話し合いになり、バンド活動の停滞につながります。
最終的にはバンドのために購入するのではなく、今後の自分の活動に役立てるためと思って購入するパターンが多いように思います。
むしろバンドの所有のものなら買いたくないというマイナスな感情まで発生していまう始末。
自腹部分をバンド費用とするのは現実的ではないですが、メンバー全員が把握していることが大事なのかもしれません。
バンドマンはお金に疎いのか?
すべてのバンドマンがプロを目指しているわけではないということ。
むしろ大半のバンドは趣味の延長のような人が多いように思います。
バンドとは音楽表現をするための形態や手段であり、必ずしもお金を稼ぐ手段ではないということです。
社会人バンドは音楽をしたいがために高い楽器を買い、来場者が少なくてもライブをする。
ピアノの発表会だと思えばそこに家計簿が必要ないこともわかると思います。
金銭の可視化はバンド内のヤル気や意気込みの可視化にもなり、趣味バンドでは解散する恐れもあります。
でももしバンドでお金を稼ぎたい、プロを目指すならお金の動きは把握しておかないといけません。
また自腹を含めての自分の音楽に必要な費用も把握しておくのがベストです。
ここまで書いて気付くことは本気でお金を稼ぐのならバンドマンだけじゃなく、
団体、個人に関わらず、さらに音楽、絵描き、ブログなどすべてジャンルで同じことが言えます。
むしろ確定申告の経費になるので絶対やった方がいいです。
バンドで稼いでるのなら自腹の部分の交通費、楽器購入やメンテも経費になります。
まとめ
なんだかんだか書きましたが家計簿をつけても損は無いよ、ということでしょうか。
家計簿をつける時間がもったいないなら会計サービスに登録して口座とカード情報を自動で記録してもらうものもあるようです。
もちろん口座引き落としなのでメンバー間でのお金のやり取りは出てきますし、ライブハウスのノルマなんかは現金のみのところがほとんどだと思うのでちょっと面倒な部分は増えます。
まぁ、やってみて合う合わないかは個人差がありますしお金の動きは把握しておいていいでしょう。
もし何も変わらなければ家計簿をやめればいいだけですし。
とにかく始めてみないと変わらない!
ということで、バンドマンだけでなくクリエイティブな活動している方はぜひ家計簿をつけましょう!
そして次のステップのマネージングに挑戦してみましょう。
それではまた次回。